
ICTの取り組み

管理組合運営のICT活用
☆管理組合におけるICTの利活用の例としては
- ①理事会・総会のリモート開催
- ②竣工図面、議事録などの電子化と保管・閲覧のシステム提供
- ③組合員名簿、居住者名簿、災害時要支援者名簿その他個人情報の保管管理システム
- ④施設内のセキュリティ管理、独居老人などの見守り
- ⑤管理会社との連携ツール
- ⑥EV充電スタンド、太陽光発電システムなどのシステム管理、課金管理
- ⑥Lアラートなど防災関連情報の利用
などが考えられます。

☆ICTにもバリアフリーの配慮が大切です!
ICTの利活用のためにはパソコン、スマートホン、インターネット環境などの設備が必要なうえ、最低限のpc操作・スマホ利用の基本知識が必要です。無理なく全組合員がICTシステムに慣れ親しむような事前の環境整備が求められます。

ICTを活用した理事会運営

☆戸数が少ないマンションの管理組合では、集会室がなく理事会の際、付近の公民館などを使用しているケースがあります。
そのような場合、会場の予約の都合上日時の融通性がなく、理事の都合により出席率が成立の定数に満たなくなる、臨時の理事会が開けない、などの問題が生じます。また理事会の際には手元に資料を準備して行う必要があるため資料とともに理事の移動・運搬手段が必要になります。
☆賃貸にしている、投資用にしているなどの理由でマンション以外に居住する、いわゆる外部居住者が多い管理組合では役員の確保が難しいうえ、理事会の開催も日程の調整がつかず苦労している、などの多くの苦労を抱えています。

☆彡このような管理組合の理事会運営には、インターネット環境を利用したWEBベースのシステムを構築して上記の様な問題を解決できる場合が多くあります。
ZOOMなどによるリモート会議の利用により集会所がなくても理事会が開催でき、外部居住者の参加も楽で、資料の共有も採決もEWB上でできて大変便利になります。
☆彡また、最近は大手管理会社がマンション管理用アプリを開発提供しており、それらを活用する方法もあります。

注意点としては、管理規約にWEB対応の整備が必要になる点があります。
また、インターネット環境の整備は大規模修繕計画に盛り込んで費用的な心づもりもしておく必要があります。

災害時の情報連絡手段確保
☆今年は、関東大震災から100年目になります。また、地震調査研究推進本部地震調査委員会では、首都直下地震で想定されるマグニチュード7程度の地震の30年以内の発生確率は、70%程度(2020年1月24日時点)と予測しています。
☆災害時の情報連絡手段としてはだれでもすぐに携帯電話・スマートホンを思いつくでしょうが、実際災害時に信頼のおける手段と言えるのでしょうか。地震のほか堤防決壊による広域水害でも同様な事態となりますのでここでは地震を例にとり考えてみます。
☆携帯電話のインフラ・仕組み

- 携帯電話の最大の特徴は何といっても移動しながら通話ができることですが、そのためには対象地域をセルと呼ばれるハチの巣状に区分し、それぞれのセルに無線基地局を設置してそれ以降は光ファイバーなどの有線網を伝わって交換機を経由させて通話ができるようにしています。
- すべての無線基地局は電力会社から供給される電気で動作をしています。停電の際は非常用バッテリーで一時的に動作を継続できます。
☆東日本大震災の時の携帯電話インフラの被害の様子を見てみましょう。

- 携帯電話が使えるようになるまでには発災から早いところで2日、長期間を要したところでは1か月かかりました。ただしインフラが復旧した後も通話制限等の処置が継続されています。
☆つぎに、発災直後には家族の安否確認などにはどのような手段を用いたかを見てみます。

- 携帯電話(PHSを含む)、固定電話、公衆電話が8割を占めています。ほかは電子メールですが、通信機器としては同じ携帯電話を使用しています。
☆では、携帯電話を使って連絡はできたのでしょうか

- およそ7割が当日中に連絡が取れています。一方では3日以上連絡が取れなかった例が1割あります。
- ただ、最初の連絡以降安定して携帯電話が使用できたかは詳しいデータがありませんが、通話が輻輳(混みあうこと)すれば通信制限がかかります。

☆そこで、マンション管理組合の発災直後からの動きを情報連絡手段に着目して考えましょう。ここでは自主防災組織のあるマンションでの垂直避難(マンション内にとどまって避難生活を送ること)を例にとります。
- ①発災:まずは自身の身を守る
- ②本震が収まった後:対策本部を立ち上げ…★担当者の集合を促します。
- ③各フロア担当者による安否確認と損傷個所の把握・連絡…★各フロアの担当者との連絡を維持しながら確認・掌握を行い必要な処置を伝達します。
- ④所要の安全確保処置の実施:エレベータの使用停止、災害時要配慮者への対応、負傷者の救護…★現場と対策本部の連携が必要です。
- ⑤避難生活の継続活動期:ごみや廃棄物処理、炊き出しや飲料水の配分などの連絡と実施…★対策本部から全戸への連絡をします。
- ⑥自治体からの情報収集と全戸への連絡:支援物資の配分・受領などの調整…★自治体へ派遣した連絡員と本部との連絡を取りながら調整を行います。
- ⑦避難生活に伴う犯罪予防:防犯パトロールの実施など…★パトロール中の連絡
- ⑧非難活動が終息した以降:通常の理事会活動に復帰します。

上記の★印を行うための連絡手段は通常のインターホン、携帯電話などが使えないことを前提として準備する必要があります。連絡手段としては無線機(トランシーバー)が有効です。
☆マンション管理組合が使用できる各種無線機について
・無線機は電波法を守って正しく使わなくてはなりません。管理組合が使用するのですから資格・免許がいらず使用方法も簡単な無線機が最適です。
・ここでお勧めするのは
- ①特定小電力無線電話機
- ②デジタル簡易無線機
- ③デジタル小電力コミュニティ無線機
の3種類です。①と③は無線機を使うための無線従事者免許や無線局を開設するための無線局免許及び検査を必要としません。②については手続きが簡略化【登録局制度】されています。
それぞれには周波数、電力、アンテナ、維持費などに違いがあり管理組合が使用する目的やマンションの形態、使用する場所などによって選定をします。

当マンション管理士事務所では無線技術士・システムアドミニストレータ―の国家資格を保有したマンション管理士・防災士がご相談、各種手続き代行をいたします。お気軽にご相談ください。
東京とどまるマンションなどの補助を利用することにより無線機などの資機材を購入する方法もご紹介いたします。